一般社団法人配管技術研究協会

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平成23年度(第51期)通常総会並びに一般社団法人設立総会の開催報告
*1 配管技術研究協会 会長(代表理事)高橋 浩爾
*2 配管技術研究協会 専務理事(監事)小泉 康夫
*3 配管技術研究協会 総務委員長 工藤 聖仁
1.一般社団法人化挨拶 (高橋代表理事)
 この度本協会は、特例民法法人より、一般社団法人に移行することになりました。
 本協会が特例民法法人として発足した昭和36年当時は、我が国の産業が高度成長に突入した時代で、配管技術も急速に発達しつつありました。その後、我が国は経済大国として世界の注目を浴び、配管を含むシステムもまた高度化、複雑化しました。当協会は、産業界の要望に応えて、配管技術の発展に努めて参りました。
 ところが、時代が変わり、昭和の終わり頃になると、配管技術は成熟期に達し、基礎技術が確立されて、著しい進歩は見られなくなりました。一方、世はハイテクの時代に入り、新しい技術が多岐にわたって輩出し、世間の目はその方に奪われるようになって参りました。
 しかしながら、配管は、ほとんどすべての産業分野で、広く用いられている技術であり、このような基盤技術は、新しい技術を発展させる上で、不可欠のものであります。我が国の国情は一昔前とは一変しましたが、本協会の使命の重要性は変わることがありません。
 近年急速な進歩を見た、エレクトロニクスやIT技術と配管技術との複合化、マイクロマシンの配管技術への応用、天然ガスなどの長距離パイプライン敷設に伴う諸問題、地震などの災害時における配管設備の危機管理の問題など、配管技術のさらなる展開の余地は、まだまだ残されています。
 今後とも本協会に対して、倍旧のご高配とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
高橋会長(代表理事)挨拶
2.一般社団法人への組織移行にあたって(小泉監事)
 当協会は、去る昭和36年に設立されて以来、永年に亘り広く産業界の技術啓蒙と普及に貢献すべく活動を行って参りましたが、この度の公益法人制度改革に伴い、新たに一般社団法人として再出発を致すことと相成りました。ここに、現在までの会員諸子のご尽力に対し深く御礼を申し上げますと共に、今後なお一層のご支援を賜りますよう、誌上をお借りして御願い申し上げます。蛇足ではありますが、若干気のついた点について2,3申し述べます。
・設立当初の状況
 当協会は、設立後既に50年あまりが経過しておりますが、設立時における産業界の状況は社会的資本の拡張期に当たり、多数の設備が建設・増設されました。いきおい、現在の観点から見ると、やや強引に過ぎると思われる新技術や新素材が採用され、その結果多くの支障が発生したことは否めません。
 一例を挙げれば石綿セメント管は当時とすれば腐食が発生せず接合も比較的容易である等の理由により、かなり多用されておりましたが、結果は周知のように製造中止に追い込まれる状況となりました。また、硬質塩化ビニル管も、当初は軽量・施工性等から単体の敷設が多く見られましたが、その後接続箇所での漏水、強度的な脆弱性が指摘され、現在では複合材として多くの改良が加えられております。
・今後の状況
 昨年突発した東日本大震災は今まで営々として蓄積された社会資本を根こそぎ崩壊してしまう悲しむべき災害でありましたが、我が国の英知は必ずやその復興に向けて立ち上がり、従前の勢いを再現できるものと確信しております。それには、当協会が歩んできた経過を再認識し、手探りではなく確信を持った方向性を定めて、着実に復興の行程を歩まれんことを希望する次第であります。

3.平成23 年度(第51 期)事業概要
 平成23 年度も協会誌の発刊、講習会の開催、プラント配管技能士検定とJIS 編集委員会等への協力を行うと共に、JIS B2352「ベローズ形伸縮管継手」改正原案作成委員会を開催した。
 協会誌は季刊誌として毎年4 回発刊されている。
 今年度は、『春号 特集 パイプラインの診断技術』、『夏号 特集 パイプラインの診断技術(2)』、『秋号 特集 配管の施工・製造技術』、『冬号 協会創立50 周年記念号 特集 配管・設備の新技術』が発刊された。
 講習会は次の6 回が開催された、『配管基礎総合講座(関西)』『プラント・配管系の腐食と防食(関東・関西)』『配管設備に関する法規・規格・標準』『プラ ント・機械・配管系の騒音と振動』『配管基礎総合講座(関東)』。
 この中で『配管基礎総合講座』は配管の集中講義であり、二日間に渡って行われた。
 出席者は会員、非会員両者である。
 当協会は厚生労働省中央職業能力開発協会が行う国家試験プラント配管技能士検定に試験問題の提案と審議協力を行ない、JSAが作成するJISハンドブック「配管」の編集協力を行っている。また、協会誌「夏」「冬」号の技術紹介に記事を掲載すると共に、「平成23年度JIS原案作成公募制度」を活用しJSAと共同でJIS B2352「ベローズ形伸縮管継手」の改正原案を作成継続している。
 創立50周年記念行事の計画と遂行のため、臨時委員会を設けて準備し、平成23年11月16日14時から機械振興会館にて創立50周年記念講演会と祝賀会を当協会の会員を中心に76名のご出席の下、盛会に執り行なった。臨時委員会は、協会誌50周年記念号の発行を以って解散し、次回開催予定の55周年記念行事を準備するため、平成27年4月頃に臨時委員会を立ち上げることにした。
 今年度は、会員拡大PRのために協会パンフレットを作成して、創立50周年記念行事で配布し、今後は、講習会等でも配布することにした。
 なお、平成21年度から会員拡大のために設けた臨時委員会の活動により、一定の成果が得られたため、この委員会は解散した。

4.平成23年度(第51期)通常総会
 平成24年4月3日(火)15時30分より、東京ドームホテル5階の会議室『吉祥』にて、通常総会を開催し、事業報告、収支決算報告、監査報告の審議および一般社団法人への移行に係わる審議を行って、当協会の解散と会員および財産一切を一般社団法人配管技術研究協会へ移行、寄贈することを決議した。
 また、移行後にそのまま引継がれる理事・監事、事業計画、収支予算についても審議を行って承認され、当日続けて一般社団法人としての設立総会を開催する事とし、議事録署名人を選任して閉会した。

5.一般社団法人配管技術研究協会設立総会
 平成22年度(第50期)の通常総会決議により、当協会を一般社団法人に移行するための申請を行い、平成24年3月21日付けで移行が認可され、平成24年4月1日に移行登記(解散および設立の登記)を完了した。このため、平成23年度(第51期)通常総会終了後に、一般社団法人配管技術研究協会の設立総会を開催し、平成24年4月3日に特例民法法人配管技術研究協会が解散したことにより、その会員および財産一切を承認した。また、定款、代表理事、業務執行理事、理事、監事、事業計画、収支予算についてもそのまま引継ぐことを承認し、議長と総会に出席した理事全員が議事録に記名押印して閉会した。
総会模様
6.設立祝賀会
 平成22年度(第50期)の通常総会と一般社団法人配管技術研究協会設立総会にて全議案の審議を終了後、隣の会議室『蓬莱』にて、設立祝賀会を開催した。開催に当たり、高橋代表理事より、一般社団法人として新たにスタートする協会の展望などについて、力強いご挨拶が有り、その後、荒井業務執行理事による乾杯のご発声で祝賀会を開会した。
荒井業務執行理事による乾杯の発声
 祝賀会では、参加した社員の懇親が深まり、今まで以上に情報交換や意見交換できる基盤造りができた。当日は、急速に発達する低気圧の影響で、夕方から台風並みの暴風雨となり、交通機関の乱れが懸念されたため、早い時点で藤田業務執行理事による中締めのご挨拶とした。
藤田業務執行理事による中締め挨拶
 その後もしばらくの間は、帰宅難民とならないよう交通機関の状況確認を行いながら、今後の活発な協会活動について懇談を続け、無事に閉会した。
祝賀会模様
7.協会の運営とお願い
 一般社団法人移行となった当協会としては、今まで以上に積極的な社員拡大を行っていくため、編集委員会、研修委員会、技術委員会の活動を通じて当協会を広く知って頂くよう継続して推進していくと共に、社員相互の交流促進も図っていきます。
 これらにより安定した協会運営を図っていきますので、今後とも社員の皆様のご協力とご支援をお願い致します。
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