一般社団法人配管技術研究協会

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令和6年度 第64期 代表理事就任ご挨拶
配管技術研究協会 代表理事 北川能
 配管はあらゆる産業分野のみならず生体系においても存在し、社会や人間の生活に不可欠なものです。この度は、図らずも配管技術研究協会の代表理事に5月15日の総会において選出されました。当方がこれまで専門分野といたして参りましたフルードパワーにも配管技術は多用されております重要な技術であります。当方が行ってきた研究は配管技術のほんの僅かな部分と思われますが、本協会の一部でもお手伝いしたいとのことでこの重要な役をお引き受けいたしました。今回はこのようなわけでご挨拶をいたしたいと存じます。
 大学卒業後2年余り計装メーカーでの仕事を経験しました。蒸留塔や水素、製造装置、脱流装置など、どれも配管技術を重要技術として必要としています。その後縁があり、東京工業大学の助手となり、多くのテーマに出会い、今日に至っております。この縁があると言うのは、吉田松陰のお兄さんの曾孫が私の前職の助手であり、体を具合を悪くして、私にお鉢が回ってきたことです。もう古くなりますが吉田松陰神社で大変暑い時に当時の中曾根康弘総理大臣とお葬式に参加したことを覚えております。さて、助手でやりましたテーマは弾性特性を有する管路の波動の問題であり、これは生体の血圧計測に非常に関連するテーマであります。この非線形波動の特性は、人間における血圧計測に大きく関係し、いかに非侵襲で血圧を測るとのテーマでありました。日本における高血圧症との疑いがある方は10,000,000人を超えるとの話で、毎日のように血圧を測る人は極めて多く、またその医療費は数千億円の規模になっていると言う話です。初めて弾性を有する管路の流体特性のお話を聞いたときには、なんと面倒な単に流動のみでなく、波動を扱うとは当方には大変不思議に思われました。しかし弾性を有する管路特性があるために人間の血圧を非侵襲で測ることが出来るとは驚きです。この手法はソ連の医師、コロトコフ先生によって1900年頃に提案されています。日本では血圧を認識したのは血管からの流出で、血液が動脈を損傷した場合かなりの勢いで放出することがあったから認識出来たと思われます。また長崎の出島においては犯罪者を解剖して人間の臓器についての知見を学ぶということが文献で確認されています。さて、空気圧カフを用いて血管を圧迫して最高最低血圧をコロトコフ音を用いて測る技術はここ10年でやっと解明されました。その後管路技術に関するテーマを経験する機会を得ました。配管技術は誠に多くの分野に関係しています。ここで少しご紹介しました人間の動脈や静脈の血液の流れはもちろん生体の中で重要な生体計測技術であります。動脈については組織が三層構造で構成されていると言うことがありますが、静脈については血管は一層構造になっていると言う事実を私は知りました。まさに配管の構成をDNAでどうするかというのを、人間の体には既に備わっていると言うことで私はこの不思議さに非常に感動をしております。
 さて、本題に戻りまして、配管技術と言うのは、中の流体、これが液体であるかガスであるか、いろんな場合がありますが、その配管の種類、もちろん管路の材質系とかいろいろな条件が設計上に重要ですが人類の上で非常に配管技術の研究が大事だと言うことが言えます。 配管単体については、当方はそれほど見識を持っているわけではありませんが、配管技術研究協会の皆様とともにいろいろ研鑽を重ねていきたいと思います。そこでコロナ明けの2024年これから会員の皆様、理事と参加会社の方と協力をしあってやっていきたいと思います。よろしくお願いします。以上です。
代表理事 香川利春
配管技術研究協会の活動について
 社団法人配管技術研究協会は昭和36年11月30日に設立され、今日まで50年間に渡り、配管技術の発展と普及に努め、協会設立の目的を十分に果たしてきました。
この間のめざましい産業の発展は配管技術においても例外ではなく、この間の進化、成熟した技術を継承し、21世紀の更なる技術進歩・発展に向けた新たな役割を今、当協会として担わなければならない状況に置かれているものと認識します。
 バブルがはじけて空白の10年が経過したと言われますが、この間にそれまで築き上げてきた技術の継承が十分に行われてなく、色々な分野においてその影響が現れてきていることは真に遺憾とする処であります。
配管技術においても、設計技術、製造技術、施工技術、維持管理技術の各分野において同様な現象が見られます。
このような状況を解消すべく早急な対策が望まれるところであります。
また、新たな問題としてクローズアップしてきている公害、地球温暖化等に代表される地球環境問題および急速な進化を遂げているIT活用技術に対しても取り組んでいき、それらの要求に合わせた新しい技術の探求を継続していかなければなりません。
この様な状況の変化に対応して当協会として、時代のニーズに合った新たな役割について見直す時期に来ていることを強く感じるものであります。
 その為に当協会として、配管技術をリードしていくための新たな役割を担い、①技術者の育成、②配管技術の探求、③技術者資格認定制度、等の活動を尚いっそう推進するため、諸官庁の支援を仰ぎ、各種関連団体及び各分野の企業との連携を強化することにより協会の活動をより積極的に推進し、これら配管技術の進歩と普及を目指し、魅力ある協会づくりに邁進せんとするものであります。
平成23年11月15日
協会沿革
1961年 1月 配管技術研究会 会誌(月刊) 創刊
10月 配管技術研究会設立総会
11月 社団法人設立認可
1968年 8月 配管技術研究協会と改称
1978年 5月 協会誌を「配管・装置・プラント技術」と改称
1986年 5月 協会事務を日本工業出版(株)内で開始
1997年 6月 協会誌 年4回発行とし、頁数倍増
2001年 11月 協会40周年記念特集号「配管技術発展史」発行
2008年 9月 協会「近未来ビジョン検討会」を設立し活動
2011年 5月 協会誌を「配管技術研究協会誌」と改称
11月 協会創立50周年式典開催
2012年 4月 一般社団法人に移行
2022年 11月 協会創立60周年式典開催
組織図
配管技術研究協会 組織図
役員名簿(令和6年度 第64期)
 氏 名  所属団体  部署・役職  協会担当
 香川 利春 東京工業大学 名誉教授 空気圧工学研究所 理事・代表理事
 西澤 正士 西澤技術研究所 理事・業務執行理事
(研修委員会委員長)
 湯原 耕造 企業外部顧問 理事・業務執行理事
(編集委員会委員長
 蔭山 誠治 日鉄パイプライン&エンジニアリング㈱ 都市ガス事業部  幹線・中圧導管計画部
計画・設計室 シニアマネジャー
理事・業務執行理事
 勘甚 新一 ㈱電業社機械製作所 大阪支店技術課 担当課長 理事・業務執行理事
(総務委員会委員長)
 畠中 省三 JFEエンジニアリング㈱ 導管事業部 導管技術部 保全・解析室長 理事・業務執行理事
 柳田 崇 東芝プラントシステム㈱ 原子力プラント総合設計部
機械・配管システム設計主幹
理事・業務執行理事
(技術委員会委員長)
 杉渕 俊一

東芝エネルギーシステムズ㈱

パワーシステム事業部
スペースマネジメントグループ マネージャー
理事・業務執行理事
 岩本 泰一 日本ニューロン㈱ 代表取締役 理事
 斉藤 大輔 三和テッキ㈱ 営業本部 プラント部 部長 理事
 佐藤 淳 日本製鉄㈱ 鋼管技術部 鋼管商品技術室 主幹 理事
 糸久 孝 日本ヴィクトリック㈱ 専務取締役・営業本部長 理事
 西野 悠司 西野配管装置技術研究所 代表 監事
 松本 博文 日鉄パイプライン&エンジニアリング㈱ 技術本部 工事・設計総括部 ゼネラルマネジャー 監事
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