当協会は配管装置に関する国内唯一の社団法人として昭和36年11月30日に創立されて以来、配管・装置・プラント技術における設計、施工技術者の相互研鑚を通じ、技術と信頼性向上を図ることにより広く社会に貢献することを目的としている。
協会誌は季刊誌として発行を行った。今年度は、配管材料・製品類の製造方法とそのポイントに関する記事をテーマとした、『春・夏号 特集 もののつくり方教えます』の発刊を行った。更に製品購入時の必要仕様項目と、その項目が製品実現時にどの様に使用されるかの解説、プラント・インフラ設備配管装置における運転時異常有無の監視診断技術の紹介、以上に関する記事をテーマとした、「秋・冬号 特集 1.配管装置類の仕様と設計、2.配管装置類診断技術」の発刊を行った。
セミナーは次の6回が開催された。「配管基礎総合講座1回目」、「配管解析と配管サポートの基本設計」「配管基礎総合講座2回目」、「プラント・配管系の腐食と防食」、「配管材料(金属管&樹脂管)」、「配管の溶接・検査・法規」。
新型コロナの影響で、今年度も会場による開催ができないことより、Webによる講習会とした。
出席者は 会員、非会員の両者である。なお、講習会参加者の年度内累計は73名であった。
当協会は中央職業能力開発協会が行う中央技能検定委員会の試験問題の作成協力を行った。対象は「配管(プラント配管作業)」であった。日本規格協会が発行するJISハンドブックでは、「配管」に対して編集協力を行った。また、日本規格協会のJIS原案作成公募を利用してJISの改正に取り組んだ。
創立60周年記念事業として、令和4年11月24日に学士会館にて、創立60周年記念 講演会・祝賀会を開催した。参加者は、セミナー27名、祝賀会22名であった。また、記念出版として、令和4年8月1日に「ものがたり 配管の歴史」を発刊した。
年度収支では、収入源として依存している研修事業収入が予算に対してはマイナスとなったためと、60周年記念事業費ならびに記念出版による支出により、当期の収支差額はマイナス3,370千円となった。これに伴い、次期繰越収支差額は1,068千円となった。
功労者顕彰について、編集委員会から越智氏を配管技術研究協会功労賞に、松本氏を配管技術研究協会誌賞にそれぞれ推薦する推薦書が提出された。功労者選考審議会にて審議し、第5回理事会にて越智氏と松本氏をそれぞれ配管技術研究協会功労賞と配管技術研究協会誌賞に顕彰することと決定した。
以下、令和4年度の事業内容について報告する。
1. | 総務委員会 | |
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(1) | 令和4年5月18日;「令和3年度第61期通常総会(Webex MeetingによるWeb会議)」を開催し全議案を可決。 総会に合わせて、臨時理事会(Web)を開催し、業務執行理事および参与の選任を決議した。 |
(2) | 令和4年7月20日;令和4年度第1回理事会(Web)を開催し、以下を審議した。 ・各委員会から事業実施状況報告。 ・各委員会名簿の改定、確認。 ・事務局から会計報告と今期の収支見通しについて報告。 ・60周年記念出版について協議。 ・協会ホームページ(HP)のリニューアルについて協議。 ・協会マークについて協議。 ・理事欠員および研修・編集委員の欠員について協議。 |
(3) | 令和4年8月17日;令和4年度第2回理事会(Web)を開催し、以下を審議した。 ・各委員会から事業実施状況報告。 ・事務局から会計報告と今期の収支見通しについて報告。 ・60周年記念事業および出版について協議。 ・協会ホームページ(HP)のリニューアルおよび協会マークについて協議。 ・QRコードの記載についての協議。 |
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(4) | 令和4年10月19日;令和4年度第3回理事会(Web)を開催し、以下を審議した。 ・各委員会から事業実施状況報告。 ・事務局から会計報告と今期の収支見通しについて報告。 ・60周年記念事業および出版について協議。 ・委員長の交代について協議。 |
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(5) | 令和4年12月21日;令和4年度第4回理事会(Web)を開催し、以下を審議した。 ・各委員会から事業実施状況報告。 ・事務局から会計報告と今期の収支見通しについて報告。 ・ものがたり「配管の歴史」販売状況の報告。 ・功労者顕彰について協議。 ・委員長の交代について協議。 |
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(6) | 令和5年2月15日;令和4年度第5回理事会(対面+Web)を開催し、以下を審議した。 ・各委員会から事業実施状況報告。 ・事務局から会計報告と今期の収支見通しについて報告。 ・功労者顕彰の決定。 ・インボイス制度導入に伴う適格請求書発行事業者の登録について協議 |
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(7) | 令和5年4月26日;令和4年度第6回理事会(対面+Web)を開催し、以下を審議した。 ・各委員会から事業実施状況報告。 ・令和4年度 事業報告および収支決算報告 を承認。 ・令和5年度 事業計画および収支予算案 を承認。 |
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2. | 編集委員会 | |
(1) | 協会誌「配管技術研究協会誌」として、第62巻(春・夏号)と第62巻(秋・冬号)の2冊を発行した。 | |
(2) | 毎号、会員の啓蒙と配管技術の普及、技術の伝承を促す内容とした。 | |
(3) | 今年度も引き続き、協会誌は季刊誌として発行を行った。今年度は、配管材料・製品類に関する製造可能範囲・必要製造期間、検査時に確認すべき項目を知ることを目的とし、配管材料・製品類の製造方法とそのポイントに関する記事をテーマとした、「春・夏号 特集 もののつくり方教えます」の発刊を行った。更に製品購入を行う上で、どの様な仕様項目の提示が必要か、その項目が製品実現時にどの様に使用されるかの解説、プラント・インフラ設備配管装置における運転時異常有無の監視診断技術の紹介、以上に関する記事をテーマとした、「秋・冬号 特集 1.配管装置類の仕様と設計、2.配管装置類診断技術」の発刊を行った。 また、春・夏号においては、技術紹介として、「溶接技術開発紹介」の記事を掲載し、秋・冬号においては、当協会技術委員会執筆の「鉄の技術(前編)」記事の掲載も行った。 |
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3. | 研修委員会 |
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令和4年度事業計画に基づき、セミナーを6回開催した。セミナーは、配管技術の初級、中級者を主な対象に、配管技術の啓蒙と普及を意図したテーマとした。 | ||
(1) | 令和4年6月23、24日 Web開催 第1回セミナー「配管基礎総合講座」を開催した。 受講者:17名 |
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(2) | 令和4年8月26日 Web開催 第2回セミナー「配管解析と配管サポートの基本設計」を開催した。 受講者:12名 |
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(3) | 令和4年10月20、21日 Web開催 第3回セミナー:「配管基礎総合講座」を開催した。 受講者:20名 |
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(4) | 令和4年12月16日 Web開催 第4回セミナー:「プラント・配管系の腐食と防食」を開催した。 受講者:9名 |
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(5) | 令和5年2月28日 Web開催 第5回セミナー:「配管材料(金属管&樹脂管)」を開催した。 受講者:9名 |
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(6) | 令和5年3月17日 Web開催 |
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4. | 技術委員会 | |
(1) | 中央職業能力開発協会が行う中央技能検定委員会の「配管(プラント配管作業)」1、2.級の試験問題作成に5名を派遣した。 | |
(2) | 一般財団法人 日本規格協会のJISハンドブック[配管]編集委員会に委員1名がWebにて参加した。 | |
(3) | 「あたらしいモノ」に関する調査を行った。 | |
(4) | 中央職業能力開発協会 理事会は、コロナ対応のため、出席しないでほしい旨の連絡があり、出席を辞退した。 | |
5. | 創立60周年記念事業 | |
(1) | 令和4年11月24日に学士会館において、創立60周年記念 講演会・祝賀会を開催した。 | |
(2) | 講演会においては、JFEエンジニアリング株式会社 常務執行役員 後藤智宏氏に来賓の挨拶を、日本ニューロン株式会社 社長 岩本泰一氏に【けいはんなサウスラボ「管路防災研究所」の使命と展望】、一般社団法人 火力原子力発電技術協会 技術顧問 大地昭生氏に【我が国の電力エネルギーの最新動向と将来展望】の記念講演を行って頂いた。また、当協会 監事 西野悠司氏による記念出版講演【「ものがたり配管の歴史」にまつわる話】を行った。参加者数は27名であった。 | |
(3) | 当協会への永年の協力と多大なる功績を称え、西野悠司氏に特別功労賞を授与した。 | |
(4) | 講演会後に祝賀会を開催した。参加者数は22名であった。 | |